CPAPを購入するという選択肢
睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、いびきや日中の眠気だけの問題ではありません。高血圧、心血管疾患、脳卒中、糖代謝異常、交通事故リスク。治療せずに放置することで、さまざまな健康リスクにつながることがわかっています。
CPAPはそのOSAに対する第一選択の治療です。本邦のガイドラインでも、中等症〜重症のOSAにはCPAPが推奨されています。
参考ガイドライン
「2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン」
そして、この治療で最も大事なのは「毎日続けること」です。
■ CPAP購入は「全員に必要」ではありません
まずはっきりお伝えしておきます。
CPAPは保険診療で継続するのが基本であり、多くの方にとって最も合理的な方法です。
ただし、保険診療を続けたくても続けにくい方がいます。
そうした方にとって、「購入」という選択肢には現実的な意味があります。
■ こんな方が、実際に購入を検討されています
たとえば、こんなケースがあります。
ケース①
管理職の方。経過が良好で2か月に1回のCPAP通院でしたが、そのために毎回半日の有給を使っていました。往復の通院時間と診察の待ち時間を含めると午前中がつぶれる。年間にすると3日分の有給がCPAPの通院だけで消えていく。「治療は続けたい。でもこの通い方は限界がある」。そう感じていたそうです。
ケース②
営業職の方。国内出張が月に数回、年に数回は海外出張も。出張のたびにCPAPを持ち歩いていました。宿泊先で使い、翌朝また荷物に詰める。移動が多い週は本体とマスクの持ち運びだけで気が重くなる。「出張用にもう1台、小型のCPAPがあればどれだけ楽か」。と常日頃から感じていたそうです。
ケース③
会社都合で東京と大阪の2拠点生活の方。月の半分ずつを行き来する中、移動のたびにCPAPを持ち運んでいました。急な東京出張が入ると、CPAPを準備する間もなく出発。東京の住まいにはCPAPがないため、出張の夜は熟睡できない。「東京にも1台置いておけたら、どれだけ気軽か」。何かいい方法はないのかと考えていたそうです。
他にも、さまざまな理由でCPAP購入を検討されている方がいらっしゃいますが、みなさんに共通しているのは、どんな状況でも確実に睡眠の質を担保したいという思いです。
■ 購入には2つの考え方があります
先ほど紹介した例のように、CPAPの購入には大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、メインの機器として購入する。 保険診療を継続する上で必須となる定期通院が難しい方が、自費で本体を購入し、必要に応じて医療機関にかかるスタイルです。治療が安定していることが必須です。
2つ目は、2台目として購入する。 保険診療で貸与されている機器はそのまま継続し、出張用・旅行用・別拠点用として2台目を持つスタイルです。実際のご相談では、こちらのほうが多いです。
どちらも、目的は同じです。どんな状況でも確実に睡眠の質を担保したい。
CPAP購入は目的に応える選択肢です。
■ CPAPは「気軽に買う機械」ではありません
ここは最も重要なので誤解のないよう端的に書きます。
CPAPは家電ではなく、高度管理医療機器です。適応の判断、圧の設定、マスクの選定には医学的な知識が必要であり、自費購入であってもそれは変わりません。
だからこそ、「どこで買うか」が重要になります。
■ 当サイトの特徴:睡眠専門医が運営しています
一般的な医療機器の通販サイトは、機械を売ることが目的ですが、当サイトは違います。
日本睡眠学会 指導医・総合専門医の監修のもと、安心してご使用いただけるCPAP本体・マスク等の関連アイテムを厳選して取りそろえています。取り扱いは正規品のみです。CPAP本体はメーカー5年保証となっています。
CPAP本体の購入は、原則としてオンライン診療での適応確認後にご案内しております。適応確認のため、睡眠検査結果、現在使用中のCPAP機器・設定・マスク情報が必要となります。これらの情報が確認できない場合、適応判断および診療を行うことができません。現在通院中の医療機関または、ご利用中のCPAP業者にご確認ください。
オンライン診療での適応確認の結果、CPAPを販売できないケースもございます。
誰にでも販売するという理念ではないことをご理解ください。
またCPAP治療を初めて導入を検討されている方への本体販売は、原則として行っておりません。
CPAPは買って終わりではなく、使い続けてこそ意味がある治療機器です。
「売って終わり」ではない理念が、一般の通販サイトとの最大の違いです。
👉商品ページ「Good Sleep Solutions CPAP本体・関連アイテム」
■ 費用について
正直にお伝えします。
保険診療の場合、CPAP治療にかかる窓口負担は月4,000〜5,000円前後(3割負担)です。
5年通院すると30万円程度が目安です。
一方、購入の場合、機種にもよりますが本体価格は25〜30万円。
さらに、マスクやホースなどの消耗品も購入する必要があります。
コスト面だけを比較すれば、保険診療のほうが有利と言えます。
ただし、CPAP治療には医療費以外のコストもあります。
・通院のたびにかかる交通費と移動時間
・有給や半休の消化
・待ち時間
・通院の心理的な負担
これらを含めると、「購入=割高」とは一概に言えません。
生活全体の中で、自分にとって続けやすい方法を選ぶことが、結果として治療の継続につながります。
■ まとめ
OSAは放置してよい病気ではありません。
CPAPは、毎日続けることで効果を発揮する治療です。
基本は保険診療での継続です。
それが無理なく続けられる方にとっては、最も合理的な方法です。
そのうえで、
・定期通院が難しい方
・出張や複数拠点での使用が必要な方
・2台目として出張・旅行用を持ちたい方
こうした方には、購入という選択肢が治療の継続を支えます。
当サイトでは、睡眠専門医の立場から、どんな状況でも確実に睡眠の質を担保したいという思いをかなえるための選択肢をご提案しています。
※現在症状が悪化している方、重度の眠気がある方は、まず医療機関を受診してください。
■ 参考コラム
・「CPAP療法とは?閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)治療の原理と適応」
・「閉塞性睡眠時無呼吸(OSA):その① 定義・疫学」
・「閉塞性睡眠時無呼吸(OSA):その② 病態・リスク・合併症」
・「閉塞性睡眠時無呼吸(OSA):その③ 治療 “あなたの無呼吸は、どのタイプですか?」
【執筆】
星野哲朗
日本睡眠学会 指導医・総合専門医
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医